109.就活生の保護者へのアドバイス(2)良い就活支援とは

保護者が、どのように就活支援をするのがよいか、8つのポイントを説明します。まず、「今の時代の就活について、基本的なことを理解する」です。今は応募が簡単なため、多くの企業にご縁がないのが普通です。50社応募して、2社から内定をもらう感じです。48社からお祈りメールが来ることになり、落ち込むことも多いので、前向きに励ましてあげてください。

また、保護者が自分のキャリアを振り返り、仕事のやりがいや苦労したことを話してあげると、良いロールモデルになります。また、子どもが興味ある業界で働く知人・友人がいれば、紹介してあげるとリアルな話を聴けます。就活中はアルバイトの頻度も減るので、「経済的支援」も必要かもしれません。

108.就活生の保護者へのアドバイス(1)NGワード集

大学生の就活が、3月に正式に解禁になります。今回は、大学生の保護者が、ピントはずれのアドバイスをしないように、気をつけるべきことをお伝えします。大学によっては、保護者向けに「就活支援のための冊子」を配布したり、就職説明会を開催したりしています。

典型的なNGワードは、「安定した大企業か、公務員にしなさい」、「そんな会社知らないよ。もっと有名なところがあるだろう」、「営業はノルマがたいへんだぞ」、「女の子なのだから、無理しなくていいんじゃないの?」、「事務職がラクでいいよ」といった言葉です。

また、「説明会に一緒に行ってあげようか?」とか「アルバイトしながら、また来年就活すればいいよ」などの過保護も困りものです。

107.Z世代の育成(2)青山学院大駅伝部はなぜ強いのか

今年の箱根駅伝は、青山学院大学が2年連続優勝を果たしました。青山学院大は、過去11年のうち、8回優勝の快挙です。選手が毎年入れ替わる大学スポーツにおいて、これだけの強さを維持しているのは、原晋監督の指導力と仕組みづくりの賜物でしょう。

青学駅伝部の強さの秘密は、「チームの基礎作りとしての科学的アプローチ」「青学のカラーに合った高校生のリクルート」「半歩前の目標を管理」「自主性と考える力の育成」「メディア露出とモチベーション管理」「人間力の向上」などにあります。

これらのポイントは、企業の若手育成のヒントにもなります。今の若者は、根拠ある理屈で説明すれば納得し、やるべきことをやります。先輩社員は、指導力、特に言語化スキルをみがく必要があります。

106.Z世代の育成(1)帝京大学ラグビー部はなぜ強いのか

今年1月の大学ラグビー選手権は、帝京大学が4連覇を飾りました。帝京大学は、2009年度から2017年度まで9連覇を果たし、今回の4連覇と合わせて、過去16年で13回優勝です。選手が毎年入れ替わる大学スポーツにおいて、まさに快挙です。

帝京ラグビー部の強さの秘密は、岩出雅之前監督がつくった組織文化にあります。これはZ世代と言われる若者の育成に悩む企業の方々にも大いに参考になります。

ポイントは、「脱体育会系」(上級生ほど雑用を行う)、「自立型学習組織」、「人間的成長を促す」、「自己効力感を上げる」、「ラグビーと人生の2つのゴールをもつ」の5点です。ビジネスでも、科学的アプローチ、上司・先輩からのサポート、若手への権限移譲など、活用できる視点が多くあります。