026.男性の家事参加意識の変化とは?やる気はあるが、あまりやっていないのが実態!

ある調査では、「夫も家事を分担する方が良い」という考えの男性は、80%を超えています。30年前には38%しかなかったので、大きな進歩です。でも、男性が「実際に家事をやっている割合」は、10-20%にとどまっています。

海外との比較で、北欧やドイツでは、男性が週20時間(全体の40%)の家事をしているのに対し、日本は週7時間(全体の15%)程度で、韓国と並んで、先進国最低レベルです。男性が家事参加している国は、人生満足度が高いという調査データもあります。

夫婦で働き続けることで、3つのメリットがあります。1つめは、経済面です。女性正社員の生涯収入は2億円以上なので、お金にゆとりができます。2つめは、生きがいです。男女とも、キャリアを自律的に考えることで生きがいにつながります。3つめは、楽しさです。家事・育児を夫婦共同で行うことで、人生が楽しくなります。

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025.ワークライフバランス(WLB)とは何か?ワークとライフの相乗効果を生むこと!

就職や転職において、WLBを重視するという声をよく聞きます。WLBの本質的な価値とは、ライフ(生活)を充実させることで、ワーク(仕事)にも良い影響を与えるという「相乗効果を生む」ということです。片方(ライフ)が増えると、もう片方(仕事)が犠牲になるものではありません。WLBを高めるには、効率よく集中して働く習慣をつける必要があります。

労働生産性の国別比較では、日本の生産性は、先進国で最低レベルです。国民全体の1時間当たりの付加価値は、アメリカやドイツの60%程度なのです。長時間労働をなくし、欧米並みに効率よく働くことを、日本社会全体で意識しないといけません。

ハーバード大学のブルーム教授は、人口が増えている時期(ボーナス期)と減っていく時期(オーナス期)で働き方を変える必要があると提唱しています。人口オーナス期では、多様な人材が、短時間で働くことで経済発展しやすくなります。

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024.女性の社会進出:海外と比べ、なぜ日本はこんなに遅れているのか?

世界経済フォーラムの2022年調査で、日本のジェンダーギャップ指数は、146カ国中、116位でした。先進国では最低です。なぜ日本は女性の社会進出が進まないのでしょうか。

欧米でも、1960年代までは、女性は専業主婦が一般的でした。しかし1970年代以降、女性が働くことが当たり前になってきました。一方、日本では1985年に男女雇用機会均等法ができましたが、子育て時期に仕事を辞める人が多く、男女の賃金格差もあり、女性の管理職比率は低いままです。

2018年に、ニュージーランドの女性首相が産休を取得し、国連総会に赤ちゃんを同伴しました。英国でも、ブレア、キャメロン、ジョンソンの3人の男性首相が育児休暇を取得しています。日本では、2020年に当時の小泉進次郎環境大臣が産休を取得しました。私は英断だと思いましたが、「大臣が休むのか」といった否定的な声も多く、日本社会の遅れを感じされられました。

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023.仕事のやりがいとは何か? “3人のレンガ積み職人”の寓話から

今回は、「仕事のやりがい」について考えます。
ヒトの欲求は、5階層になっています。下から順に、生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求です。仕事では上位の欲求を満たすこと、つまり、誰かの役に立つことで認められ(承認の欲求)、自分がやりがいを感じられる(自己実現の欲求)ことが大切です。

次に、仕事の動機付け(モチベーション)には、給料・肩書のような外的動機づけと、達成感・充実感のような内的動機付けがあります。内的動機付けは、自己決定感(やらされている感の反対)、有能感、人間関係の3要素で決まり、これらを高めるとやりがいを感じられます。

最後に、有名な「3人のレンガ積み職人」の寓話で、自分の仕事のやりがいについて、考えていただきます。リーダー層の方は、自分の言葉で、部下や後輩に、仕事のやりがいについて語れるとよいですね。

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022.人生の転機に対処するには?イベントとノンイベントを理解しよう!

人生にはいろいろな転機があります。ナンシー・シュロスバーグは、転機を「イベント(ある出来事が起こること)」と「ノンイベント(ある出来事が起こらなかったこと)」に分類しました。入学する、就職する、結婚するなどがイベントです。志望した学校に入れない、期待通りの仕事が見つからないなどがノンイベントです。

さらにシュロスバーグは、転機を客観的に評価する4つの視点(転機の深刻さ、タイミング、コントロール可能性、持続性)を整理し、転機を乗り切るためのリソースを点検する考え方を提唱しました。このキャリア理論を理解することで、転機に上手に対処できるようになります。

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021.キャリア開発は自己概念の発達。RIASEC職業診断をやってみよう!

キャリア理論の先駆者である米国のドナルド・スーパーは、「キャリア開発のプロセスは、自己概念の発達である」と唱えました。自己概念とは、「自分は何者であるか」という自己イメージです。満足のいく職業選択を行うためには、肯定的な自己概念を形成していくことが必要です。

また、スーパーは、人生を5つのライフステージ(成長期、探索期、確立期、維持期、解放期)に分類し、それぞれの段階での発達課題を定義づけました。このキャリア理論を理解することで、自分を客観的に眺めることができます。

最後に、RIASECと呼ばれる職業診断手法をご紹介します。これは、ヒトの基本的な性格による職業興味を6つに分類したもので、厚生労働省のサイトで自己診断できます。各タイプに向く職業リストも掲載されているので、興味があればやってみてください。

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020.キャリアデザインは自己分析が第一歩!「ジョハリの窓」を知っていますか?

職業・キャリアを考えるには、まず自己分析=自分自身を知ることが必要です。今回は自己分析の方法の一つである「ジョハリの窓」をご紹介します。

「ジョハリの窓」では、自分も他人も知っている領域(開放の窓)を広げていくことが自己理解を深めることにつながります。自分が知っているが他人はしらない領域(秘密の窓)の方向には、「自己開示」することで広がります。一方、自分が気づいていないが他人は知っている領域(盲点の窓)の方向には、「親しい人からフィードバックをもらう」ことで広がります。

自己分析の結果、自分の強みが明らかになります。しかし、自分の経験や強みに自信が持てない人も多く見られます。本日は、自分の強みをどのように自己PRに落とし込むかについても、説明します。

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019.最近の雇用環境は、求職者に追い風!インターンシップや就労体験で視野を広げよう!

最近は企業の採用意欲が、コロナ前に戻ってきました。少子化が進展していくことは明らかなので、仕事を探している人にとっては良い状況が続くと予想されます。

大卒の就職活動は、年々早期化しています。24年卒の学生のうち、4月1日時点で内定をもらっている人は48%もいます。3年生を対象にインターンシップを開催する企業が増え、学生は平均5社のプログラムに参加しています。社会人になる前に、興味のある業界の話を聞き、選択肢を広げられるのはよいことです。

最近は、社会人の中途採用向けのインターンシップや就労体験を用意する企業も増えてきました。地方へのお試し移住と就労体験をセットにしたプログラムも数多くあります。皆さんも調べてみると、意外な可能性が見つけられるかもしれません。

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018.世界の中の日本で働けるのは、実は素晴らしいこと!

最近、日本という国に自信を持てない若者が増えています。これは、低成長時代が長く続いているためです。しかし、世界のどの国にも、いろいろな問題があります。私は世界40カ国に行ったことがありますが、日本は間違いなく、素晴らしい国の1つと言えます。

米国の「ニューズ&ワールド・レポート誌」の調査による「最高の国(ベストカントリー)ランキング2021年版」では、日本は、カナダに次いで2位になりました。76カ国の経済、政治、社会、文化などを多面的に評価した調査なので、信頼性が高いデータです。

今回は、私が考える「日本が世界に誇れる10ポイント」をお話します。安全、衛生、医療制度、豊かな自然、おいしい食事、独自の歴史・文化、教育レベル、勤勉な国民性、技術的な先進性、労働市場の安定性の10点です。

日本で働き、生活できるのは、とても幸せなことなのです。

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017環境変化に変幻自在に対応するプロティアンキャリアとは?

ギリシャ神話のプロテウスは、予言と変身の能力を持つ神様です。米国のダグラス・ホール教授は、変化に柔軟に対応する現代のキャリアを、この神様にちなんでプロティアンキャリアと表しました。

伝統的なキャリア論では、キャリアとは「1つの組織で昇進していくプロセス」で、成果は「給与や肩書きが上がること」でした。しかし、現代のプロティアンキャリアでは、キャリアは「個人が能力を蓄積していくプロセス」で、成果は「個人の心理的成功、満足感」と説いています。

プロティアンキャリアに必要な3つの資本は、ビジネス資本(スキル、経験、資格など)、社会関係資本(人的ネットワーク)、経済資本(財産、不動産など)です。これらの資本を蓄積しつつ、組織から自立し、柔軟に変化し続けることが人生を豊かにするのです。

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