032. 仕事に必要な能力とは?:コンピテンシー(行動特性)が重要!

人の能力は、氷山のイメージで、上から順番に、知識、スキル(技能)、コンピテンシー(行動特性)、価値観、動機の5段階があります。知識、スキルは、水面上に出ていて、目に見えます。コンピテンシー、価値観、動機は、水面下に隠れていて、外部からは見えません。

コンピテンシーは、主体性、働きかけ力、実行力、課題発見力のように、社会人として仕事をする上で、必要な良い行動の習慣です。グローバル企業では昇進や昇格の評価は、コンピテンシーが対象となることが多いのです。

自分が不足しているコンピテンシーは、本やトレーニングで高めることができます。例えば、主体性が足りない原因が、論理的に物事を整理して伝える力の不足であれば、ロジカルシンキングや企画力のスキルを上げる工夫をしていくとよいのです。

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031.企業が求める能力とは?:「社会人基礎力」を理解しよう!

2006年に経済産業省が、職場で多様な人々と仕事をしていくために必要な力を「社会人基礎力」として定義づけました。

 

「前に踏み出す力(アクション)」として、主体性、働きかけ力、実行力の3つ、「考え抜く力(シンキング)」として、課題発見力、計画力、創造力の3つ、「チームで働く力」として、発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力の6つで、計12の能力要素があります。

 

傾聴力(相手の意見を丁寧に聴く力)、柔軟性(意見の違いを理解する力)、ストレスコントロール力などは、上の世代は意識する機会がなかった能力要素でしょう。若者は高校や大学で、これらの能力が大切と言われてきています。企業の管理職、先輩たちも、これらの能力を意識する必要があります。

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030.ダイバーシティ時代のマネージャー、イクボスとは?:率先して休暇をとる!

本番組も30回を迎え、ポッドキャストの「キャリア」カテゴリーのランキングで20位以内に入るようになりました。いつもご視聴いただき、ありがとうございます!

 

今回は、ダイバーシティ時代のマネージャー(イクボス)の心構えについてお話します。マネージャーを野菜農家に例えると、昔はキュウリ(新卒男性)だけを育てていましたが、今は同じ広さの畑で、キュウリだけでなく、トマト、ナス、ピーマンなども育てています。それぞれの野菜は、女性、外国人、シニアなどの例えです。面倒がらずに、個々のニーズに合った育成・指導をする必要があります。

 

また、NPOファザーリングジャパンが提唱する「イクボス10箇条」をご紹介します。その一つは、有給休暇を自分が率先して取得し、部下に取得を促すということです。チームの成果に責任をもち、率先垂範が求められます。

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029.ダイバーシティの進んだグローバル企業で働く楽しさとは?そこで必要な能力とは?

私は約20年、グローバルに事業展開する複数の外資系企業で働きました。そこで働く楽しさを5点、お話します。

まず1つ目は、多様な国籍・文化の人たちと一緒に働くことができる点です。2つ目は、世界最高レベル、最新技術の製品サービスを取り扱える点です。3つ目は、実力主義なので、若くても能力があれば、重要な仕事を任され、成長できる点です。

そして4つ目は、ワークライフバランスが良い点です。成果主義なので、ダラダラ働くことに意味はありません。休暇は取りやすく、残業も少ないことが多いです。最後の5つ目は、英語を使う仕事では、日本企業の同じ仕事と比べれば、給料が高いことが多い点です。

一方で、多くの日本人にとってハードルとなるのは、英語コミュニケーション力と異文化の受容力です。どのようにこれらの能力を身につけるか、についてお話します。

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028.多様性(ダイバーシティ)とは何か:異なる価値観を受け入れるメリットとは?

日本政府は2023年6月、東証プライム上場企業の女性役員比率を「2030年までに30%以上にする」という目標を発表しました。女性を含む、多様な価値観を企業活動に取り入れることで、日本の成長につなげるという意味合いで、とても良い方向性だと思います。

 

多様性(ダイバーシティ)とは、年齢、性別、人種、国籍、宗教、性的嗜好、障がいの有無など、さまざまな属性の人が集まる状態です。多様な人材を活用することで、イノベーションが起こり、株式市場などの外部評価が向上し、職場が活性化します。

 

私が勤務していた外資系企業では、2007年にアジア地区の女性管理職比率は30%を超えていました。年下の女性上司は当たり前でしたし、上司のインド人はヒンズー教徒で、同僚にはLGBTの方もいました。お互いの違いを、仕事の仲間として受容しあうことが大切なのです。

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027.一人で始めるワークライフバランス向上:仕事や家事を効率よく行うには?

中学の家庭科の授業が男女共学になったのは、約30年前。つまり、現在40代後半より上の世代は、中学や高校で、料理や裁縫を習っていないのです。男性の基本スキルが不足していることも、男性の家事参加が低い原因と言われています。

 

今回は、内閣府が「カエル!ジャパン」として提唱している「WLBの実現に向けた3つの心構えと10の実践」をご紹介します。「本気!前向き!全員参加!」の心構えで、仕事における業務効率化のヒントが、内閣府ホームページにも詳しく掲載されています。

 

また、家事効率化のヒントを5つの視点でお伝えします。①宅配サービス・通信販売の活用 ②食事・掃除の効率アップのコツ ③便利な家電に投資 ④アウトソースの活用 ⑤ミニマムライフの勧めです。家庭によって状況は違うので、「我が家の方法」を考えましょう!

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026.男性の家事参加意識の変化とは?やる気はあるが、あまりやっていないのが実態!

ある調査では、「夫も家事を分担する方が良い」という考えの男性は、80%を超えています。30年前には38%しかなかったので、大きな進歩です。でも、男性が「実際に家事をやっている割合」は、10-20%にとどまっています。

海外との比較で、北欧やドイツでは、男性が週20時間(全体の40%)の家事をしているのに対し、日本は週7時間(全体の15%)程度で、韓国と並んで、先進国最低レベルです。男性が家事参加している国は、人生満足度が高いという調査データもあります。

夫婦で働き続けることで、3つのメリットがあります。1つめは、経済面です。女性正社員の生涯収入は2億円以上なので、お金にゆとりができます。2つめは、生きがいです。男女とも、キャリアを自律的に考えることで生きがいにつながります。3つめは、楽しさです。家事・育児を夫婦共同で行うことで、人生が楽しくなります。

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025.ワークライフバランス(WLB)とは何か?ワークとライフの相乗効果を生むこと!

就職や転職において、WLBを重視するという声をよく聞きます。WLBの本質的な価値とは、ライフ(生活)を充実させることで、ワーク(仕事)にも良い影響を与えるという「相乗効果を生む」ということです。片方(ライフ)が増えると、もう片方(仕事)が犠牲になるものではありません。WLBを高めるには、効率よく集中して働く習慣をつける必要があります。

労働生産性の国別比較では、日本の生産性は、先進国で最低レベルです。国民全体の1時間当たりの付加価値は、アメリカやドイツの60%程度なのです。長時間労働をなくし、欧米並みに効率よく働くことを、日本社会全体で意識しないといけません。

ハーバード大学のブルーム教授は、人口が増えている時期(ボーナス期)と減っていく時期(オーナス期)で働き方を変える必要があると提唱しています。人口オーナス期では、多様な人材が、短時間で働くことで経済発展しやすくなります。

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024.女性の社会進出:海外と比べ、なぜ日本はこんなに遅れているのか?

世界経済フォーラムの2022年調査で、日本のジェンダーギャップ指数は、146カ国中、116位でした。先進国では最低です。なぜ日本は女性の社会進出が進まないのでしょうか。

欧米でも、1960年代までは、女性は専業主婦が一般的でした。しかし1970年代以降、女性が働くことが当たり前になってきました。一方、日本では1985年に男女雇用機会均等法ができましたが、子育て時期に仕事を辞める人が多く、男女の賃金格差もあり、女性の管理職比率は低いままです。

2018年に、ニュージーランドの女性首相が産休を取得し、国連総会に赤ちゃんを同伴しました。英国でも、ブレア、キャメロン、ジョンソンの3人の男性首相が育児休暇を取得しています。日本では、2020年に当時の小泉進次郎環境大臣が産休を取得しました。私は英断だと思いましたが、「大臣が休むのか」といった否定的な声も多く、日本社会の遅れを感じされられました。

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023.仕事のやりがいとは何か? “3人のレンガ積み職人”の寓話から

今回は、「仕事のやりがい」について考えます。
ヒトの欲求は、5階層になっています。下から順に、生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求です。仕事では上位の欲求を満たすこと、つまり、誰かの役に立つことで認められ(承認の欲求)、自分がやりがいを感じられる(自己実現の欲求)ことが大切です。

次に、仕事の動機付け(モチベーション)には、給料・肩書のような外的動機づけと、達成感・充実感のような内的動機付けがあります。内的動機付けは、自己決定感(やらされている感の反対)、有能感、人間関係の3要素で決まり、これらを高めるとやりがいを感じられます。

最後に、有名な「3人のレンガ積み職人」の寓話で、自分の仕事のやりがいについて、考えていただきます。リーダー層の方は、自分の言葉で、部下や後輩に、仕事のやりがいについて語れるとよいですね。

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