139.ヨーロッパに学ぶ(9)ベルギーのバランス感覚

ベルギーは西欧の中心に位置し、歴史的にドイツ・フランス・英国という大国の間で、バランスをとることが宿命でした。現在は首都ブリュッセルにEU本部があり、ヨーロッパの中心的な機能をもっています。

EU本部では、加盟24カ国の言葉で、「民主主義の信念」を掲げ、多様性、気候変動、失業問題、ウクライナ問題へのメッセージを強く打ち出していました。世界のパワーバランスが複雑化する中で、欧州はバランスをとる役割で、その中心がベルギーであることを再認識しました。

138.ヨーロッパに学ぶ(8)フランス人はなぜ幸せに暮らせるのか

フランスは若者の失業率が20%近い国ですが、多くのフランス人は幸せそうに暮らしています。今回は、フランス人の価値観やキャリア意識を参考に、幸せに暮らすためのポイントを考えます。

フランス人の価値観で特徴的なことは、まず「労働時間とバカンス」についてです。日本人は「働くために休む」という仕事中心の価値観ですが、フランス人は「人生を楽しむために働く」という意識が強く、週35時間労働や5週間以上の有給休暇が保証されています。

また、フランス人は他人と比較するのではなく、「自分らしく生きること」を幸せに感じる価値観が根付いています。「完璧」である必要はなく、「ほどほどで良い」と考える柔軟性も、心のゆとりをもたらします。

137.ヨーロッパに学ぶ(7)フランスの観光産業の強み

フランスは観光産業の先進国です。年間1億人の外国人観光客が訪れ、GDPの8%を観光業で稼いでいます(日本は2%)。日本でも観光産業は成長ドライバーの1つです。フランスの取り組みが参考になる点も多そうです。

久しぶりにパリを訪問したところ、24年のパリ五輪に向けて、道路・メトロ・トイレなどのインフラが整備されていました。以前は道ばたに、犬のフンがよく落ちていたのですが、罰金を厳しくしたそうで、大幅に減っていました。ホテルにエアコンも普及してきました。

外国人(お金持ち)向けの価格設定、事前予約の徹底、パリ以外の都市への誘導、地方空港の整備など、は、日本の観光業の参考になりそうです

136.アスリートの個性の伸ばし方:ゴルフ・山下美夢有とテニス・伊藤あおい」

世界で活躍するアスリートは、どのようにその個性を開花させたのでしょうか。今回は、8月の全英女子オープンゴルフで優勝した山下美夢有プロと、女子テニスで世界ランキング82位(日本人で2番目)に急上昇の伊藤あおいプロについてご紹介します。

ゴルフの山下プロは、150cmと小柄で飛距離が出ないため、海外では通用しないと思われていました。しかし今年から海外ツアーに参戦し、ランキング6位と大成功しています。テニスの伊藤プロは、自称「へにょへにょテニス」で、スライスを多用する独特のスタイルです。実際に世界ツアーに参戦すると、戦略性とメンタルの強さで評価されています。

面白いのは、2人とも、コーチはお父さんで、ともにそれぞれの競技では素人ということです。山下プロのお父さんは精密な分析力で娘を支えています。伊藤プロのお父さんは、元検事とのことで、戦略的思考で、娘の良さを引き出しています。キャリア開発では「強みを活かし、他人と違ってよい」のです。