160.ヨーロッパに学ぶ(13)イソップ童話とギリシャ哲学に学ぶ

イソップ童話は、紀元前6世紀のギリシャで生まれました。日本には江戸時代初期に伝えられたと言われます。ウサギと亀、アリとキリギリスなど、どの話も人生への教訓があります。2500年前も今も、人間社会の真理はあまり変わらないことが興味深いです。

今回は、「酸っぱいブドウ」「カラスと水差し」「よくばりのイヌ」「田舎のネズミと町のネズミ」の4つについて考察します。また、ギリシャ哲学の祖である、ソクラテスの「無知の知」、プラトンの「洞窟の比喩」などの言葉も、現在に生きる私たちに参考になります。

159.ヨーロッパに学ぶ(12)ギリシャ社会からの示唆

ギリシャは紀元前2000年頃から文明が発達し、特に紀元前5世紀が黄金期でした。哲学、政治学、医学、科学など、多くの領域で、西洋文明の源流です。現在は人口3300万人で観光業が主体の、欧州でも経済的に劣る国になっています。夜遅くまで食事をするなど、人生を楽しむ姿勢の裏には、国家や社会へのあきらめ(悟り)があります。

産業では、観光業がGDPの20%を支える圧倒的な中核です。あとは農業と海運程度しかありません。そのため、ITエンジニアや医師のような技術をもつ若者は、ドイツや英国に流出してしまいます。フリーランスや自営の人が多く、これからの日本にも参考になるキャリア観だと思います。

158.ヨーロッパに学ぶ(11)イタリアはなぜ幸せに暮らせるのか

イタリアは失業率も物価も髙く、生活が厳しい人もいるはずですが、多くのイタリア人は陽気で幸せそうです。作家の塩野七生さんは、イタリア人は「人は完全ではないことを前提に生きる」ため、うまくいかなくても「まあ、そんなものだ」と受け止める余裕があると言います。

イタリア人は、かつては世界一のローマ帝国であったことから、「今は一番でなくてもよい」という感覚をもっているそうです。また、歴史的に国家や政治は不安定なので、「国家や会社に期待しすぎない」「仕事は人生の一部であり、人生そのものではない」「家族、食事、余暇が仕事より明確に上位」という価値観です。成熟国の日本に生きる私たちにも、示唆が多いと思います。

157.ヨーロッパに学ぶ(10)イタリアの産業の強み

「ヨーロッパに学ぶ」シリーズの続編です。84-89回、137-139回では、ドイツ、イギリス、フランスなど7カ国をとりあげました。今月の4回はイタリアとギリシャです。今回はイタリアの概要と産業の特徴、そこから日本人が学べそうなことをお話します。イタリアに詳しい、漫画家のヤマザキマリさんのコメントも紹介します。

イタリアの主な産業は、ファッション、自動車、機械、食品、観光です。企業の9割が中小企業で、地域ごとに得意な産業があります。Gucci,Pradaなどのファッションブランドに代表されるように、高品質な製品を生む職人的な強みがあります。キャリア意識としては、仕事のための人生ではなく、どの会社に勤めるかより、何ができるかが大切な価値観です。