093.スゴイ会社(1)自由な働き方が選べる人事制度:サイボウズ

多忙すぎて離職率が高いといわれるIT業界において、働き方改革のお手本となっているスゴイ会社がサイボウズ株式会社です。サイボウズは1997年に設立され、2006年に東証1部に上場した成長企業です。グループウェア(キントーン)の開発・販売・運用で知られています。

同社も以前は離職率が高かったそうですが、2006年頃から柔軟に働ける人事制度を導入しました。現在は、「100人100通りの働き方が選択できる」までに人事制度が進化し、社員の満足度が上がり、業績も好調です。

社長の青野慶久さん自身も、育児休暇を3回取得しました。コロナ禍以前から、全社員がテレワークを実施していて、多様な働き方の社員が協力し合う企業風土が醸成されています。

092.セルフマネジメント(3)達成力強化のための目標管理

仕事の達成力を高めるには、適切な目標を設定する必要があります。今回は、目標設定のための「SMART」の法則を紹介します。これは、具体的な、数値化された、達成可能な、目標に関連した、期限がある、の5つの英単語の頭文字です。

計画作成は、「あるべき姿に到達するには、いつ何をすべきか」を逆算的に考える方が良いでしょう。その反対は、できそうなことを積み上げていく考え方です。積み上げ思考では、なかなか目標には届かないことが多いものです。

091.セルフマネジメント(2)時間管理のポイント

時間管理(タイムマネジメント)とは、「限られた時間の中で、行動を管理すること」です。タイムマネジメントを実践すると、仕事の成果とワークライフバランスを向上させられます。

まず、ムダな(やらなくてもよい)仕事を減らす「ECRSの原則」を紹介します。ECRSとは、排除、結合、交換、簡素化の頭文字です。

次に、仕事の優先順位を考えるための「重要度・緊急度」マトリクスを説明します。特に、「緊急ではないが、重要なこと」に意識的に時間を使う習慣をもつことが大切です。

090.セルフマネジメント(1)行動管理のポイント

セルフマネジメントとは、「自己管理」です。自らを管理(マネージ)することで、自身の状態を安定させ、効率的に仕事がこなせるようになります。

行動マネジメントの基本は、「続けるべきことを続ける」と「やめるべきことをやめる」です。今回は、人が行動を継続する仕組みを作る「ABCモデル」を紹介します。行動のきっかけとなる先行条件(A)をコントロールすることで、良い行動(B)を継続しやすくなり、良い結果(C)を得られます。

089.ヨーロッパに学ぶ(6)フィンランドの教育はなぜ世界一なのか

フィンランドは、デンマークとともに、世界幸福度調査でよく1位になる国です。国際学力調査(PISA)でも好成績で、教育も世界一と言われます。子どもの個性を尊重し、自律性を高める教育が特徴です。

国会議員の女性比率は5割近く、2019年には世界最年少34歳の女性首相(サンナ・マリンさん)が誕生し、話題になりました。マリン政権では、内閣の閣僚19人のうち、女性が12人でした。

性別や年齢に関わらず人生の選択を自由にできることと、自分らしく生きられる社会的寛容さが高いことが、日本との違いです。

088.ヨーロッパに学ぶ(5)デンマークはなぜ幸せな国なのか

デンマークはよく「世界一幸せな国」と言われます。社会保障や教育制度が充実し、貧困格差が小さいこと、一人当たりGDPが日本の2倍以上で生産効率が良いことなどが理由として挙げられます。

また、「ヒュッゲ」(居心地の良さ)という言葉で示される、日常の小さな幸せに人生の喜びを感じる文化があります。お互いのプライベートを尊重し、企業は年間5週間の休暇とフレックスタイムなどを提供しています。

一方、付加価値税(消費税)は25%、所得税は平均55%という高税率です。デンマーク人は、モノを買うことよりも、大切な人と時間を使うことが人生を豊かにすると考えているのです。

087.ヨーロッパに学ぶ(4)イギリスのライフキャリア(教育、就職、ワークライフバランス)

私は若い頃、イギリスに留学し、その後、仕事で定期的に訪れる機会がありました。今回は、イギリスから日本が参考にできそうな点についてお話します。

イギリスは、以前ほどではないとしても、格差を受け入れる階級社会です。上流、中流、労働者、移民の階級があります。上流階級は、学費が高い中高一貫のパブリックスクールに通い、名門大学に行かれる可能性が高いです。私の同級生たちも、上流階級は、コネで良い会社に就職していました。

中流以下は、夫婦で働くしか選択肢がありません。そのため、女性の働き方の多様性では先進的です。ワークライフバランスを高める新しい制度が多くあります。また、家族との時間を大切にして、精神的に豊かに暮らし、人生を楽しむ姿勢も参考になりそうです。

086.ヨーロッパに学ぶ(3)スイスのオーバーツーリズム対策

私はスイス企業の日本法人に勤務していたことがあります。スイスは山と湖が多い美しい国で、九州くらいの面積に、年間2500万人の観光客が訪れます。観光業はスイスのGDPの3%を占める重要な産業です。

日本は2003年の「観光立国宣言」から20年を経て、海外からのインバウンド観光客が500万人から3000万人以上にまで増加しました。政府目標は、2030年に6000万人で、さらなる成長が見込まれます。一方で、オーバーツーリズムが問題になっており、観光先進国のスイスから学べることが多いと考えます。

例えば、事前予約の導入、外国人向けの価格設定、時期による変動料金制などが挙げられます。また、違反行為や迷惑行為については、ペナルティ(罰金)制度を徹底することも一案です。

085.ヨーロッパに学ぶ(2)ドイツのライフキャリア(休暇、教育、仕事、結婚)

ドイツは年間休日数が143日で、世界で最も休みが多い国です。平均30日の有給休暇があり、取得率は100%近いです。ドイツ企業では、部下に休暇をとらせるのは、上司の義務です。私もドイツ企業の日本法人に勤務していたときは、年間140日近く休めました。

ドイツの教育制度については、近年、大学進学率が大きく上がりました。仕事で求められる能力が高度化しているためです。伝統的には終身雇用的な社会でしたが、スキルアップのための転職が増加しています。また、EU内で仕事を取り合うため、若者の英語力がどんどん向上していると感じます。

結婚が減り、少子化が進んでいるのは日本と同様です。女性の社会進出が急速に進み、企業にクオータ制を義務付けた結果、女性管理職比率は36%まで増えました。

084.ヨーロッパに学ぶ(1)ドイツはなぜ生産性が高いのか

ドイツは一人当たりの生産性が高く、日本の3分の2の人口なのに、日本と同規模のGDPを達成しています。私はドイツ企業に勤務したこともあり、日本がドイツの働き方から学ぶことが多いと考えています。

ドイツが効率的な理由は、ジョブ型雇用で責任範囲が明確であること、実利主義で少ない労働で最大の効果を得ようとする習慣があること、女性も男性と同等の給与であること、家族との時間を大切にすること、などが挙げられます。

一方、サービスのレベルは低いことが多いです。店舗の閉店時間は早く、日曜は休みです。道路工事やエスカレーター修理も平日昼間に行うため、渋滞や使用不可がとても多く、不便なことが多いです。そんなドイツから、日本は何を学ぶべきか、私見をお伝えします。